国際インターンシップ体験記

博士課程後期1年  宋 軍
インターンシップ研究課題名 : 風洞の性能確認実験
派遣先 : 中国吉林省長春市吉林大学
派遣期間 : 平成16年8月16日 〜 平成16年9月27日
受入れ教官名 : 付 立敏

8月16日 午後13:00仙台空港にて小濱先生と太田技官と待ち合わせ、飛行機で中国長春市へ移動しました。昨年開通した仙台−長春間を運航する直行便は、中国の北方に行くにはかなり便利だと感じました。長春市は中国の北方の工業基地です。ロシアと北朝鮮に近いです。中国で最も大きい自動車会社、第一汽車会社がここにあります。

8月17日〜8月27日 今回の共同研究の相手は長春市吉林大学の自動車空力研究所(図1)です。目的はそこの中国初の自動車専用風洞の性能試験を行うことです。始めの2,3日は、研究所の所長 付 立敏先生、小濱先生と太田技官とインターンシップの研究方針について打ち合わせをしました。23日の午前、小濱先生がエアロトレインについて講演を行いました。いい質問をしたし、学生たちと熱いディスカッションをしました。学生の熱心さに驚きました。26日小濱先生が帰国しました。それから8月末まで、太田技官と一緒に風洞実験の準備を行いました。中国の装置と日本の装置で、チャンネル数や並び方、コネクタ形状、電圧などが違うのを知っていたので、出発する前に付先生の学生に改善案を提案し、準備をしました。しかし、現地についたら、状況が予想より、複雑でした。実験装置及び計測プログラムを修正するために時間がかかりました。共同研究するには事前に打ち合わせをすることの重要さを感じました。

図1.中国吉林大学自動車空力研究所

8月30日〜9月3日 実験の準備をほぼ終えました。太田技官と一緒に風洞のノズル係数、測定部中心軸上の流速分布を測定しました。

9月6日〜9月24日 6日に太田技官が帰国しました。引き続き、風洞の性能実験を行いました。ピトー管と熱線風速計を用いて、風洞の流速分布及び乱れ強さを計測しました。吉林大学風洞は良好な流速分布一様性を持っていることを確認できました。40日間に渡って向こうの学生と一緒に実験を行って生活しましたので、皆で仲良くなりました(図2)。

図2.吉林大学自動車空力研究所集合写真

9月27日 朝8時半から飛行機に乗って日本に再入国しました。

長い期間実験して、疲れましたが、中国文化の変化を体験したし、新たな友達もできましたので、楽しめました。このインターンシッププログラムを通じて研究面、文化面で国際感覚を養うこと及び研究交流を進めることができ、本当に有意義でした。圓山先生、高木先生、伊藤先生、小濱先生やCOEプロジェクト関係者の皆様、ありがとうございました。