国際インターンシップ 旅行日記

小原研究室 博士課程後期1年 鳥居 大地

指導教官 小原 拓 教授

 

派遣先:米国マサチューセッツ工科大学,Nanoengineering Group

研究課題名:固液界面熱現象におけるフォノン伝導と分子伝熱

期間:2006, 1/14 – 3/18

受け入れ先教官:Professor Gang Chen

 

MITのあるボストンは緯度が丁度札幌と同じくらいで,その冬の寒さは相当厳しいと色々な方が忠告を下さいましたが,私が滞在した年は拍子抜けするほど暖冬でした。学生寮は住まわせてもらえなかったので,宿泊先は自分で手配しました。2ヶ月という短期間なのでアパートは借りず,B&Bのようなところに滞在しました。宿泊先の周りは閑静な住宅街で,徒歩圏内にスーパーやお店やレストランの集まる一角があったので,買い物などにも全く不便は感じませんでした。朝食は宿で軽く済ませ,夕食は学内または宿の近くで外食しました。

大学までは電車とバスと徒歩のいずれか2つを組み合わせて,30分から1時間かけて通いました。平均すると,10時出勤,8時帰宅くらいの生活でした。研究室のメンバーは,教授のChen先生と助手の方がひとり,あとはポスドクや博士・修士の学生が15人くらいで構成されていました。Chen先生が中国人ということもあり,研究室メンバーの約半数は中国人で,あとはネイティブのアメリカ人,ヨーロッパ人,インド人とばらばらでした。たまたまデンソーから共同研究に来ていた日本人の方がひとりいらっしゃり,その方には本当にお世話になりました。

週一回のゼミでは,学生が代わる代わる自分の研究について発表しました。また,毎週水曜日は個別ディスカッションの日で,各学生・ポスドクがひとり30分ずつ,教授の先生と個別に議論の時間が設けられていました。その他の時間の使い方に関しては至って自由で,お昼に来て夕方に帰ってしまう人もいましたし(そのような学生は,主に家か図書館で勉強しているそうです),朝8時から夜10時まで土日も含めて毎日来ている人もいました。

観光などの遊びの時間はそれほど多くとれませんでしたが,新しい環境で新しい生活をするというのは,非常に刺激的で,研究を始めとして色々なことに積極的になれました。また,MITの雰囲気を少しでも感じられたこと,研究室の学生の,研究に対する熱意・意欲に触れられたことも非常に良い経験になりました。そして何よりも嬉しかったのは,日常的な雑事に追われずに,朝から晩まで研究のことを考えていられるという環境です。思うように研究が進まず,何度か苦しい思いもしましたが,総合的には非常に充実した有意義な滞在でした。

最後になりましたが,親身になってご指導して下さったChen先生,フレンドリーに迎え入れて下さった派遣先研究室の方々,また圓山先生を始めとするCOEのご関係の方々,Chen先生と私を繋いで下さった小原先生,どうもありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

お世話になった方々
(左:Chen先生,中央:私,右:デンソー中村さん)
滞在先のB&B