融合計算医工学研究分野



 循環器系疾患の発症および進展には血行力学が強く関与しており、健康社会の実現のためには、生体内の血流現象の解明が不可欠です。
 本研究分野では、細胞レベルから循環器系までの生体内流動現象を対象として、独自の先端生体計測技術による実験研究、スーパーコンピュータによる大規模計算研究、および実験計測と数値計算を一体化した計測融合シミュレーションによる融合研究を駆使し、循環器系疾患の機序の解明と次世代医療機器の創成に関する研究を行っています。

 



超音波計測融合血流解析システムの開発




 動脈硬化や循環器系疾患の発症と進展には、血流により血管に作用する力(血行力学)が重要な役割を果たしています。血行力学の詳細かつ正確な情報を医療診断に応用するため、血流の超音波計測と数値解析を一体化した血流解析システムを開発し、疾患との関係や診断指標について研究を行っています。

 


血管壁近傍血流場が内皮細胞損傷に与える流体力学的影響の解明






  血管の内壁を構成する内皮細胞は、血管の健康を維持するのに非常に重要な役割を果たしています。内皮細胞が損傷すると、動脈硬化や動脈瘤などの血管病変の発祥の引き金になることが指摘されています。 血管壁近傍血流場における流体力学的な影響による、内皮細胞損傷の発生メカニズムの解明を目指して研究しています。


生体内微小環境の再現と細胞挙動の制御






  生体内の細胞は、運動や血流による力学的な刺激や、生化学物質による化学的な刺激を感知して応答し、分化・形態形成・生体恒常性の維持を担っています。細胞に対する酸素分圧・力学的刺激・化学的刺激を同時制御する「3-in-1生体模擬チップ」を開発し、様々な条件下における細胞群の挙動メカニズムの解明と、その制御について研究しています。



腫瘍微小環境の流動解析


 高効率な抗がん剤輸送の実現には、がん細胞を取り囲む腫瘍微小環境における流動現象を正確に理解することが不可欠です。腫瘍微小環境の血管網は正常な血管網と異なり、血管壁の透過性が高く、複雑な形状となっているため、血流と血管から漏出する流れとの連成解析法を新たに開発し、腫瘍微小環境における流動現象を解明しています。


東北大学流体科学研究所
流動創成研究部門
融合計算医工学研究分野
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