•  「黒=暑い」という印象をお持ちではないですか?実際、夏季の炎天下の中,黒い乗用車に乗ると大変な暑さを感じると思います.これが冷房負荷を増加させ,地球温暖化現象やヒートアイランド現象の一因となっています.そこで,可視光の反射を抑え,近赤外光反射を増加させるという波長選択性を有する機能膜に関して,ナノ粒子を用いた機能膜を作成し,拡散反射率を測定しています.合わせて理論解析も行い,ナノ粒子を用いて反射率の制御が可能であることがわかってきました.

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  •  ガラス界面においてふく射エネルギーバランスを考え,太陽光照射を受けるガラス窓に対して非灰色ふく射・伝導複合伝熱解析を行い,その断熱特性を評価しています.また大気中の霧の発生を考え,霧層の微視的粒子が太陽と地球のふく射エネルギーバランスにどのような影響を及ぼすかについても解析を行っています.
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  •  熱伝導の領域が著しく小さい領域において,フーリエの法則には従わない熱移動現象について解析を行っております.クヌッセン数と呼ばれる分子の平均自由行程割合を示すパラメータが大きくなると,マクロに観察される熱伝導とは異なるメカニズムで熱が移動することがわかってきました.数値解析を進めることで,このメカニズムの解明に取り組んでいます.
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  •  水蒸気や二酸化炭素などのふく射エネルギーを吸収するふく射性ガスと呼ばれる物質が満たされているとき,熱の移動は対流による以外にふく射による移動も大きくなります.特に火災現場などの高温の系においては,ふく射の影響が顕著になります.そこで,対流熱伝達とふく射による伝熱の複合解析を行い,現実に近い温度場の数値シミュレーションを行っています.
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  •  温室は,室内の温度を上げるため,農作物を栽培に使用されています.ポリ塩化ビニルや,ポリオレフィン,十数年の耐候性のあるフッ素フィルム,ガラスなどが使用されていますが,その使用は経験則に基づいており,これまで材質選定等を理論的に評価することは行われてきませんでした.本研究室では材料の光学特性と対流を考慮した理論解析により温室用被覆材の性能を定量的に評価しています.
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    (Wikipedia:Greenhouse)