メンバーリスト:
高木 敏行、 三木 寛之 (流体科学研究所)
竹野 貴法 (国際高等研究教育機構)
足立 幸志 (工学研究科)

松本 康司、 岩木 雅宣 ((独) 宇宙航空研究開発機構 研究開発本部)

 大気中地上用としては、優れた特性が知られているDLCは次世代の被膜(コーティング)材料とし注目されている。また、DLCによる被膜技術は航空宇宙用途への適用も検討されているが、現時点では真空中における耐剥離性や寿命が十分ではない。
 しかし、これまでの研究によりDLC被膜と金属基板の間に中間層を導入することにより、DLC被膜の真空中におけるトライボロジー特性が飛躍的に向上することが分かっている。そこで、新たに金属を添加したDLC被膜(Me-DLC)を中間層として用いることによって良好な摩耗寿命が得られるかどうかについて検証する。

摩擦試験結果:DLC/Me-DLC 2層被膜の被膜寿命評価


金属の種類や成膜条件を選択することにより、真空中の摩擦試験において長寿命化を実現


 最終目標として、DLC被膜の宇宙用MEMS・センサ等の耐摩耗性を要する機器への搭載を目指している。