メンバーリスト:
IFS(極低温流研究分野) 大平勝秀、永井孝佳(M2)
JAXA 小林弘明、田口秀之 他

 JAXAは液体水素を燃料とする極超音速機用予冷ターボジェットエンジンの開発を行っている。エンジン開発に必要となる極低温流体の気液二相流動・伝熱特性はこれまでに詳細に研究されていない。極低温気液二相流の圧力損失を含む圧力変動、強制対流熱伝達特性、熱伝達時のフローパターンについて、液体窒素を使用して実験的研究を行なっている。本研究の一部はJAXAとの共同研究で実施している。JAXAの液体水素実験結果と併せ、現象の解明、流体の物性値による違い等について検討を行い、流量制御技術の高度化を図る。
 水平伝熱円管を使用して、熱流束が5~25 kW/m2で液体窒素の圧力損失、熱伝達係数を取得した。圧力損失および熱伝達係数の推定が可能となり、流動様式との相関も明確となった。


極超音速機のイメージ図 (JAXA)


流動パターンと圧力損失測定結果
(計算モデルと実験結果の比較)

熱伝達係数測定結果
(気液二相流と液単相の比較)


実験で観察した流動パターン