現在、本研究室は、従来にない高密度で高精度規則配置された均一で超低欠陥な量子ドット配列の作製を目指した研究を進めている。これまでに我々は、生体超分子を基板上に高密度かつ規則的に配置したものをテンプレートとして利用し独自の高精度超低損傷加工技術を用いてシリコン薄膜に転写加工することで、高密度かつ規則的に配置した円盤状量子ドット(ナノディスク)を作製できるということを示し、クーロン階段・バンドギャップ制御・フォトルミネセンスなど量子ドットアレイとしての基本的な特性を明らかにしてきた。さらに本研究室の独自技術である中性粒子ビームによりシリコンの基板表面を酸化することで基板-生体超分子間の相互作用を制御し規則的な配列が可能となってきた。これをさらに追究することで学問的に発展させ、タンパク質と基板が織り成すナノ機能構造作製の場である「ActiveBio場」を実現する。このようにして得られる高密度・高精度規則配置・均一・超低欠陥量子ドット配列は、量子ゆらぎを利用した脳型情報処理デバイスへの応用が期待される。 |