派遣研究者レポート

レポート No.1 船本 健一【MIT(アメリカ)】(2011年12月1日)

Report 01 船本 健一【MIT(米国)】私は、米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)のRoger Kamm教授の研究室に滞在し、低酸素下の細胞実験を行っています。培養細胞周辺の酸素分圧を制御するマイクロフルイディクスデバイスを開発し、数値解析や検証実験によりデバイスの特性を評価すると共に、がん細胞や血管内皮細胞をデバイス内で培養し、それらの細胞の移動や萌出、遺伝子の発現に対する酸素の影響を調べています。滞在先の研究室は機械工学と生体工学の2つの学部に属し、研究室には両学部のポスドクや大学院生の他、様々なバックグラウンドを有する研究者や留学生が世界中から集まって研究を行っています。私が取り組んでいる研究も、MITやシンガポール国立大学の研究者と議論を行いながら推進しています。これまでの私の研究は血流解析がメインでしたが、よりミクロな視点から生体内の現象について考察するために必要なBiologyの理解を深める貴重な機会となっています。また、共同研究の過程においても、計画の立案から考察の仕方に至るまで参考になることが多く、毎日が本当に刺激的です。図は、開発したマイクロフルイディクスデバイスと、それを用いた実験風景、血管内皮細胞の萌出の観察における顕微鏡画像の一例です。

世界中から集まった研究者
世界中から集まった研究者
Time-lapse imaging systemを用いた実験風景
Time-lapse imaging systemを用いた実験風景
マイクロフルイディクスデバイス
マイクロフルイディクスデバイス
デバイス内に培養した細胞の顕微鏡画像
デバイス内に培養した細胞の顕微鏡画像

 

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