Misson of our lab.
本研究室では,細胞の活性化や不活性化過程の解明,プラズマ殺菌法の開発,気液プラズマの反応流動機構の解明, ナノ流動現象の解明などにより,プラズマの流れと生体の相互作用について明らかにし,次世代医療技術として期待されている 「プラズマ医療」の基礎学理の構築ならびに応用を進め,国民の健康を守る新しい医療技術の創成を目指しています.また、液中でのナノ秒スケールの放電現象や放電に伴う衝撃波を用いたキャビテーションマイクロジェットの解析など、基礎から応用までの研究を行っています。
keywords:プラズマ医療, 液滴衝突, 気泡界面現象, 超高速可視化, 高電圧放電現象, 細胞応答
Nano-second discharge in liquid
プラズマ医療やプラズマによる環境浄化法の開発では、プラズマと液体の相互作用の解明が必須です。
当研究室では100ナノセカンドという超短時間内に生じる液中でのストリーマ進展現象を超高速度カメラ(*1)により計測し、
放電メカニズムの解明に取り組んでいます。
(*1) 撮影速度が10Mfps(フレーム間の時間が10-6秒)以上の高速撮影が可能なカメラ。

詳しくは、 H. Fujita, S. Kanazawa, K. Ohtani, A. Komiya, T. Kaneko, and T. Sato
Role of Continuous Discharge Current for Secondary Streamer in Water
International Journal of Plasma Environmental Science and Technology 10 (1), 16-19 2016.
Cell responce on plasma phenomena
プラズマ流を制御し照射することで、細胞を活性化したり不活性化したりできることを明らかにし、その生体応答機構を形態や生存率、
遺伝子応答などを解析することで解明を目指しています。また、プラズマが生成した化学種の輸送機構の解明も取り組んでいます。
Bubble dynamics with shockwave induced by in-water discharge
水中放電により生成する衝撃波を用いたキャビテーションジェットの制御により、sonoporation(*2)をコントロールする研究を実験と理論の両面から行っています。
(*2) sonoporation: 細胞膜に孔を開け透過性を向上させることにより、細胞内に薬剤を導入する手法。
詳しくは、
O. Supponen, T. Akimura, T. Minami, T. Nakajima, S. Uehara3, K. Ohtani, T. Kaneko, M. Farhat, and T. Sato,
"Jetting from cavitation bubbles due to multiple shockwaves," Appl. Phys. Lett. 113, 193703 (2018).
https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5060645M
Charge transfer in water
プラズマ-生体相互作用を明らかにするためにも、液中での電荷挙動の解明は重要です。当研究室では、液中電荷の計測を通して、プラズマ-液面相互作用の解明に挑んでいます。
Collaboration research
本研究室では、国内外の大学・研究所および企業と積極的に共同研究を行っております。主な共同研究先: EPFL(スイス), 台湾国立交通大学(台湾), 産総研(日本), 平山製作所(日本)など。
主な共同研究成果:O. Supponen, T. Akimura, T. Minami, T. Nakajima, S. Uehara3, K. Ohtani, T. Kaneko, M. Farhat, and T. Sato, "Jetting from cavitation bubbles due to multiple shockwaves," Appl. Phys. Lett. 113, 193703 (2018). https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5060645