研究成果の詳細例

高温高圧層流燃焼

燃焼現象は、伝熱、燃料の蒸発・融解などの相変化、酸化剤と燃料の混合、物質の拡散、化学反応など、多くの要素、過程が組み合わさった極めて複雑な現象です。そのため、燃焼現象の解明には、まず現象に固有の特性値を知ることが重要となりますが、その代表的な例として層流予混合火炎が挙げられます。層流予混合火炎は相変化、混合過程を含まず、化学反応が最も支配的な因子であるため、燃焼反応機構の性質を顕著に表しているといえます。また、乱流予混合火炎においても、局所的には層流予混合火炎の特性に強く依存していることから、層流予混合火炎に関する研究は、実用燃焼器の開発においても重要であるといえます。

本研究室では、高圧燃焼試験設備を用いた、高温・高圧下での層流予混合火炎に関する研究を行っています。特に、独自の測定法を用いた、高温・高圧下における層流燃焼速度の測定や、その測定結果を用いた化学反応機構の研究を行っています。

高温高圧層流燃焼

●高温・高圧下におけるメタン予混合火炎の層流燃焼速度の測定

層流燃焼速度の測定は球形伝播火炎や対向流火炎を用いた手法により行われる場合が多いのですが、本研究室では、レーザー誘起蛍光法(OH-PLIF)と粒子追跡速度計法(PTV)を利用した局所燃焼速度測定法を用いて測定を行っています。この手法は我々が独自に開発したもので、層流燃焼速度の直接測定が可能であること、高温実験が比較的容易に行えることなどの利点があります。

高温高圧層流燃焼 高温高圧層流燃焼

高温・高圧での層流燃焼速度測定データを、詳細反応機構を用いた数値計算結果と比較することにより、高温・高圧下における化学反応機構の検証を行っています。

高温高圧層流燃焼

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