イベント - 2017年度

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日露学生フォーラム 2017/9/3-2017/9/9

 D3の奥野です.今回はロシアのウラジオストク市にある極東連邦大学にて,2016年12月に設立された日露大学協会の初の行事として,第3回東方経済フォーラムと平行して開催された日露学生フォーラムに参加させていただきました.
 近年,日本はロシアとの平和条約の締結および二国間関係の強化に関心があり,ロシアにとってアジア地域の玄関である極東地方の開発の援助ともなるように,経済分野で8項目に渡った「協力プラン」が安倍総理から提案されています. Link
 議論のなか,プーチン大統領と安倍総理は文化・人的交流を活性化させることでも一致し,日露大学交流の拡大が模索されています.そういった背景のもとで日露学生フォーラムは両国の学生交流を通じて,互いに対する理解と興味を深め,未来志向的に新しい日露関係を構築できるような友人関係を築くことを目的に今回初めて開催されました.
 日露の学生26名が参加し,日露協力の発展に向けて様々な分野(農業,医療,ビジネス,文化交流等)にわたる協力案をまとめ,東北大学総長や文科省審議官を始めとした方々に承認をいただき,安倍総理へと提言することができました.私はフォーラムにおける日本学生側のオープニングスピーチ,覚書や発表資料作成の一部を担当しました.安倍総理への表敬訪問では総理と握手することもでき,一生の思い出ができたと思います.

  今回の交流を通じて,主に3つのことを学びました.
1. 豊かで多様な文化を内包するロシア文化の素晴らしさ
  自分の中で,ロシアは白人が多く画一的な国というイメージがありましたが,アジア圏とヨーロッパ圏の文化が入り混じった極東地方の人々と交流ができ,そんなイメージは完全に払拭されました.また,今回会ったロシア人の方々は芸術に関する関心も高く,ロシア文学・美術・音楽などの素晴らしさについて色々教えてくれました.豊かで多種多様な文化を内包するロシア文化にとても興味がわく滞在でした.
2. トップに対して働きかけることの大切さ
  東方経済フォーラムでは,ロシア極東開発省の次官に対して,大学生などの若者達が極東開発に向けた様々な提言を行っていました.その場で却下される案も多数ありましたが,その場で採用される案もありました.ロシアのトップダウン的な組織文化も影響しているとは思いますが,自分が何かをやりたいときに組織のトップへと働きかけることの大切さを学ぶことができました.
3. 考えを言葉で表現するのみではなく,実現する力を身に着けることの重要さ
 極東は人口流出や低いGDPなど,様々な課題を抱えていますが,その中でも若者が極東開発に向けて本気で考え,実際にその案を自分たちで実現しようとしていたことに感動しました.一方で,自分の目標を実現するために必要な力を身に着けることの重要性についても考えることができました.今回見学したロシア中の優秀な児童を集めて教育する施設や,大学や政治の重要ポストに若い年齢の方々がついている様子などから,若者を育て,大切にしようとするロシアの雰囲気も素晴らしいと思いました.

 この日露学生フォーラムを通してロシアの良い面を沢山知ることができ,これを沢山の方々に知ってほしいと心から思いました.また,今後ロシア人の方々が日本に来た際,逆に日本のすばらしさについて色々気づいていただけるようにも努力したいと思います.フォーラムの計画・運営に関わって下さった方々,貴重な機会を提供してくださった東北大学の国際交流課の方々,推薦していただいた丸田 薫教授には心からの感謝の意を表したいと思います.

 今回の報道など
 1.初日の模様(極東連邦大学のホームページ)
 2.火曜日18時からのプレナリー・セッション(タス通信)
 3.首相表敬の様子(文部科学省)
 4.首相表敬の様子(官邸広報)
 5.首相表敬の様子(外務省)
 6.日露共同記者発表(ロシア大統領府) プーチン大統領が「日露学生フォーラム」について言及。
 7.日露共同記者発表(ロシア極東開発省)
 8.日露共同記者発表(全ロシア人民戦線) (注:全ロシア人民戦線は、プーチン大統領を支援する超党派の社会団体、国民運動体)