流体科学研究所は、プラズマ流体、分子熱流体、非平衡分子気体流、ナノ界面流など、ナノミクロレベルの流体研究に取り組んできました。これらの研究成果を産業技術の発展に結びつけることが、このクラスターの役割です。私たちの研究成果の還元が期待されている産業分野は、半導体製造業とMEMS/NEMS関連産業です。
半導体製造産業においては、かつてCPUはアメリカ、メモリは日本と住み分けて、日本企業は半導体メモリの製造で世界的リーダーシップを取っていました。しかし、残念なことに半導体メモリ製造の主導権は、いまや韓国メーカーや台湾勢に握られています。私たちの研究成果を半導体製造に応用し、半導体立国日本を再現することが、このクラスターの大きな目標になっています。
もう一つの目標は、近い将来に急速に発展すると期待されているMEMS/NEMS製造産業への貢献です。MEMS/NEMS(ナノ/マイクロ電子機械システム)は、主に半導体製造技術を用いて製作されるマイクロメートル、ナノメートルサイズの機械構造を持つデバイスです。流体科学研究所の最先端研究は、この最先端産業の発展に大きな貢献をすることが可能です。
中性粒子ビームによる無欠陥ナノ構造の作製と先端LSIデバイスへの応用
