東北大学流体科学支援基金のご案内

INTERVIEW

東北大学学友会 人力飛行部 Windnauts
創意工夫と試行錯誤によって数々の栄冠を手にしてきたWindnauts

創意工夫と試行錯誤によって
数々の栄冠を手にしてきたWindnauts

 東北大学学友会人力飛行部Windnautsは、1977年に始まった読売テレビ主催の『鳥人間コンテスト』に出場するため、学生有志によって1993年に結成されました。4年後に初の出場権を獲得したものの台風の直撃で大会が中止。2008年には人力プロペラ機部門で大会記録となる36km飛行を成功させ初優勝を果たし、翌年から20km折り返しルール制定のきっかけをつくりました。これまでの戦績は、通算17回出場のうち優勝5回、準優勝3回、第3位3回という成績を有しています。特に、東日本大震災に見舞われた2011年と2012年には大会2連覇を果たし、名実ともにその地位を不動のものとしました。

飛行中

 Wind(風)とnauts(船乗り)を組み合わせた造語で、風の海を渡る「風の船乗り」という意味が込められたWindnautsは、毎年7月末に開催される鳥人間コンテストの出場に向けて、機体の設計から製作まで東北大学の学生部員が主体となって取り組んでいます。昨年、代表に就任した工学部機械知能・航空工学科萩田泰晴君(3年)は以前からものづくりに興味があり、高校3年生のとき鳥人間コンテストをテレビで見て入部を決意しました。萩田君は、「ものづくりが好きで、手を使って何かをつくりたかった。人力飛行機は、工学技術と人の手によるものづくりの融合体。うまく飛んだときの感激は最高ですね」とその魅力を熱く語ります。また、昨年日本大学が達成した38kmを越えて学生記録を奪還することをチームの目標に掲げ、部員が一丸となって飛行機づくりに取り組んでいると言います。

 部長の中村寿准教授は、人力飛行機の製作過程において、大学で学んだことがものづくりの現場で役立つことを実体験できる絶好の機会とし、ものづくりの過程でお金・人間関係・時間などの限られた中で最大限のパフォーマンスを引き出すためのリソース管理が、部活動を通して自然と意識できるようになる。将来、ものづくりの一翼を担う技術者としての資質を養う上で、よい教材になるのではないかと語ります。
 チーム設立から23年目を迎える2020年。試行錯誤と創意工夫を結集したWindnautsの人力飛行機が、今年も学生たちの夢と希望を乗せて澄みきった大空に羽ばたきます。

人力飛行部代表の萩田泰晴君(工学部3年)と部員の皆さん
人力飛行部代表の萩田泰晴君(工学部3年)と部員の皆さん
人力飛行部部長の流体科学研究所 中村寿准教授
「人力飛行部Windnautsの活動は、機体の設計製作だけでなく管理運営、広報、法令、財務面の調整など、ものづくりに関して幅広い経験ができる格好の教材になっています。」と人力飛行部部長の流体科学研究所 中村寿准教授は話します。

ツバサノユクエ
見上げた空には羽ばたく自分たちがいました

  • Episode:0
    Episode:0
  • Interior structure Episode:1
    Episode:1
    Interior structure
  • Exterior structure Episode:2
    Episode:2
    Exterior structure
ご寄附はこちら