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東北大学 流体科学研究所システムエネルギー保全研究分野 高木・小助川研究室 内一研究室 三木研究室(学際科学フロンティア研究所)

東北大学流体科学研究所 第1回公開講座

公開講座「今、エネルギーを考える」のご案内

 この度、東北大学流体科学研究所は日本保全学会東北・北海道支部との共催により、エネルギー問題を多面的な視座から見つめ直し、あらためて日本のエネルギー政策を考えていくことを目的に、下記のとおり、公開講座を開催いたします。
 本講座では、常葉大学教授の山本隆三氏をお招きし、昨今の経済情勢を踏まえた日本のエネルギー政策のあり方についてご講演いただくとともに、東北大学教授の橋爪秀利氏より、福島第一原子力発電所の事故を受けて昨年7月に施行された「新規制基準」についてご講演いただくこととしております。
 参加費は無料です。ご関心をお持ちの方は、ぜひともご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。

東北大学流体科学研究所 教授
高木 敏行

講演内容


  日時:平成26年12月13日(土) 13:00〜16:10(開場12:30)
  場所:東北大学 片平キャンパス「片平さくらホール」*
     宮城県仙台市青葉区2−1−1
  内容
     講演1「エネルギー政策で幸せを創ることは可能か」    
        講師 / 常葉大学 教授 山本 隆三 氏
     氏質疑応答「原子力発電に関する様々な意見」    
        コーディネータ / 東北大学大学院工学研究科 教授 高橋 信 氏
     講演2「新規制基準があれば福島事故の影響は低減されたのか」    
        講師 / 東北大学大学院工学研究科 教授 橋爪 秀利 氏
  定員:120名(参加無料)※定員になり次第締め切りとさせていただきます。
  申込:11月25日(火)までに、申込み用紙に必要事項をご記入のうえ、メールでお申込みください。
     後日、担当より受付確認のメールを送付致します。
  申込先:東北大学流体科学研究所
      Email: shimura #wert.ifs.tohoku.ac.jp  #を@に変えてください。
  申込用紙はこちら
  詳細はこちら

  *注意)会場は2階となりますが、エレベーターが設置されておりません。車椅子等、介助が必要な方は、予めお
     知らせください。

第1回公開講座「今、エネルギーを考える」のご報告

 東北大学 流体科学研究所主催、日本保全学会 東北・北海道支部共催の公開講座「今、エネルギーを考える」が、平成26年12月13日(土)に東北大学 片平キャンパスにて行われ、盛況の内に終了いたしました。ご講演者ならびにご来場頂いた参加者の皆様、またご尽力賜りました関係者の皆様へ、心より御礼申し上げます。

本講座は、東北大学流体科学研究所と、日本保全学会東北・北海道支部との共催により、エネルギー問題を多面的な視座から見直し、あらためて日本のエネルギー政策を考えていくことを目的として開催され、冬空の寒い天候にもかかわらず105名の参加者にご来場いただきました。

 
写真左:東北大学片平さくらホール  写真右:開会の挨拶(東北大学 高木敏行教授)

 第一部では、「エネルギー・経済政策を考える」をテーマに常葉大学 山本隆三教授による講演と、東北大学 高橋信教授をコーディネータとして質疑応答が行われました。
 山本教授の講演「エネルギー政策で幸せを創ることは可能か」では、実際のデータに基づいた認識の重要性を基軸に、日本と世界各国との対比を交えつつ経済指標から紐解く「失われた20年」と、アベノミクスの意味合いに関する解説があり、加えて各国の再生可能エネルギー・原子力に関わる現状と今後のエネルギー政策の要点について説明が行われました。また、実データを無視した一部報道番組の実態例等の提示もあり、予定時間を上回る1時間40分にわたる聴衆を惹きつける内容の講演でした。

 
写真左:山本隆三教授、ご講演の様子  写真右:質疑応答の様子

 第二部では、「新規制基準を考える」のテーマで、東北大学橋爪秀利教授による講演が行われました。橋爪教授の講演「新規制基準があれば福島事故の影響は軽減されたか」では、日本保全学会 東北・北海道支部の仮想的バックフィット検討会で行われた津波対策の妥当性評価等について紹介がありました。講演の中で橋爪教授は、「福島事故を踏まえて、安全の考え方は変ったのだろうか。規制基準を上げただけで安心し、その基準を超えた事象が発生したら、やはり炉心損傷に至ってしまう、ということにならないようにするのが大事である。また、電気事業者はいろいろ対策を講じたが、マインドは本当に世界最高の安全性が確保されているか。例えば、25m高さの防潮堤があれば大丈夫と考え、その先の対応を考えないようでは問題である。」と指摘するとともに、規制当局や電気事業者に対して継続的な安全対策評価の実施を要望しました。

 
写真:橋爪秀利教授、ご講演の様子

 閉会にあたり、東北大学 流体科学研究所 高木敏行教授(日本保全学会 東北・北海道支部 支部長)より、講師及び参加者の皆様への感謝の辞が述べられ、今回の公開講座のテーマであった「今、エネルギーを考える」について、示唆に富んだ話を聞けたので、皆さんにも、自分で考えて、いろいろな方に伝えていただきたい、との呼びかけがありました。

 講演の概要講演資料はこちらよりダウンロードできます。
 第1回公開講座で行われたアンケートの集計結果はこちらよりダウンロードできます。

システムエネルギー保全研究分野

東北大学流体科学研究所
未到エネルギー研究センター
〒980-8577
宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
TEL 022-217-5298 (代表)