気液二相流の融合解析技術の開発

研究背景

連続部:界面追跡法が適している領域 飛沫部:界面捕獲法が適している領域
  • 利点:界面を明確に捉えることができる
  • 欠点:計算アルゴリズムが複雑で,頻繁に界面を再構築するため数値誤差を生じやすい
  • 利点:体積率から流速を計算するため,幾何的な界面を考慮する必要がなく計算が安定しやすい
  • 欠点:平均化により界面構造が失われるため微視的スケールでの解析に不適切

このように連続体と飛沫部を計算する際にはそれぞれ適する計算手法が異なる

解決策

  • 界面捕獲法と界面追跡法の相互切り替えを行う計算モデルを開発(Dl-Sl unified model)
    この技術により人為的ではなく自動的にこれらの手法の切り替えを行うことが可能となった
衝撃波による液滴破砕現象
  • 新しい計算モデルにより,液滴本体の形状が明確に判別可能になった
  • 高速気流中における微粒化した液滴を大まかに捉えることが出来るようになった
界面捕獲法,界面追跡法両者の欠点を抑え,それぞれの利点を統合した計算モデルを構築した

当研究室における気液二相流解析の特徴

  • 二流体モデルを用いた気液二相流解析  -どんな液体であっても簡単に導入が可能
  • 解適合格子を用いることで計算コストダウン  -解適合格子についての詳しい説明はこちら 

これまでの解析対象

  • 翼周りにおけるキャビテーション流れ
  • インデューサーなどの実機解析
  • 医療用液体ジェットメスの数値解析     ...etc
翼周りのキャビテーション流れ 解適合格子イメージ インデューサー解析