沼知福三郎名誉教授は、水力機械・機器および
翼型キャビテーションの研究を目的に発足した
高速力学研究所をキャビテーション研究の世界のメッカとした。
その広範囲な研究成果は、水力機器・船舶用推進器の設計など
内外の関連業界に多大な貢献をした。
流れ方向の変化が角度360°の曲り管で
入口から180°の位置の内外壁の差圧を測定して
管内流量を求めることができる。
管路の入口に設け、送風機等の流量測定に使用されるノズルである。
入口部の収縮部の輪郭線を工夫することにより
流量を正しく測定することができる。
通常の水については、水に含まれる空気のため、圧力が飽和蒸気圧以下にならなくてもキャビテーションが発生し、その発生条件は含まれる空気の量に依存する事を世界で最初に明らかにした。
この研究を遂行するために、空気含有量を物理的に測定する装置を考案した。
羽根車の翼同士の流体力学的干渉を考慮に入れて
羽根車としての最適な翼列翼型形状および配列の研究を行った。
翼の取り付け角度を種々の条件に調整できて
部分負荷時に高効率が得られるカプラン水車において
キャビテーション性能等の研究が行われた。
今、次世代旅客機として超音速機が検討されているのを知っているだろうか。
その中でも大林先生が提案する超音速旅客機「MISORA」は
上下に重なった2枚の翼を持つ複葉タイプのユニークな形状だ。
複葉機にした理由は、超音速で移動する物体から発生する
ソニックブームと呼ばれる爆音を防ぐため。
2枚の翼を重ねることで、それぞれの翼から発生する衝撃波を
打ち消し合うことができるのだ。
最終形状は、学生がシミュレーションによって求めたそう。
次は、実際に衝撃波を減らせるのかを実験で確認する予定だ。
本模型は、数値流体力学とクリギング近似モデルをベースにした
遺伝的アルゴリズムを利用して設計した
低ブーム超音速ビジネスジェット機です。
翼の下から強い膨張波を発生させ、エンジンナセルから発生する
衝撃波を鎮めることで低ブーム化を実現している。
伊藤英覺名誉教授は管内の流れ現象を流体力学的に究明し
特に曲り管の層流および乱流のエネルギー損失に関して
工学上極めて有用な諸方法を世界に先駆けて見出し
ロケットエンジンの冷却流路や
原子炉用蒸気発生器・蒸気過熱器などの適用に繋がっている。
回転する直管の内部を流れる流体には遠心力とコリオリ力が働き
管摩擦係数や熱伝達率が大きく増加する。
ガスタービン動翼の冷却や遠心圧縮機の羽根車内の流動など
実用的にも重要な問題である。
物体まわりの流体の複雑な流れ場を
可視化により観察する黎明期に
流れの可視化に関して先駆的研究を行った。
H-2ロケット8号機の失敗は、液体水素ポンプ・インデューサーの
逆流とキャビテーションが原因で旋回失速現象を起こし
軸を激しく振動させていました。
現在、上條謙二郎名誉教授が改良したインデューサーが
H-2Aロケットに搭載されている。
省エネで誘電体バリア放電により
酸素ラジカル、オゾンおよび窒素ラジカルを含有した空気ジェットを生成し、燃焼促進や材料の表面改質に用います。