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文部省 中核的拠点形成プログラム

複雑媒体中の衝撃波現象の解明と学際応用

はじめに

はじめに 研究組織 研究概要 研究活動 研究環境 研究成果 リンク
衝撃波は音速を超えて伝わる圧力の波です。衝撃波が認知されるようになったのは、19世紀末の物理学者・哲学者・生理学者であったエルンスト・マッハの功績です。その後、衝撃波研究は長い休眠の時代を経て、宇宙開発や高速飛行の実現などの時代の要請に従って注目を集めるようになりました。しかし、衝撃波現象が高速飛行にのみ関連する特殊現象ではなくて、非線形の波動に普遍的に現れる現象として認知されるようになったのは、つい最近の学際研究の結果です。

 衝撃波現象は、超新星爆発や宇宙空間にも発見され、また、火山の噴火や雷鳴など自然界にも現れ、人為的な衝撃波現象は爆発や高速衝突など、多くの事例が知られてます。人や車の流れ、噂の伝播やパニックなど衝撃波に類似の現象が知られ、その解明には衝撃波研究の手法が用いられています。したがって、衝撃波現象は人間の日常生活に密着して現れているといっても過言ではありません。

 最近のスーパーコンピュターの発展と数値解析法の進歩と計測技術のめざましい発展に促され、今まで不可能と思われていた衝撃波現象が、実験的にまた解析的に解明できるようになりました。また、衝撃波現象の理解は、高速流れの解明ばかりでなくて、水中衝撃波を用いる医療に、火山噴火機構の解明、産業技術への展開など広い分野に展開されるようになっています。単純な気体や液体中の衝撃波現象は、比較的よく解明されています。しかし、衝撃波現象の理解が重要となるのは、このような単純な場合ばかりではありません。

 衝撃波学際研究センターは、平成12年度発足の文部省科学研究費COE形成プログラムに採択されて「複雑媒体中の衝撃波現象の解明と学際応用」の研究を実施しています。この研究組織は、東北大学流体科学研究所 衝撃波研究センター 高山和喜 教授をリーダーに、東北大学ほか5大学で流体物理、地球物理、天体物理、医学の分野で衝撃波現象の基礎と応用で業績を挙げている21名の研究者からなります。

 外国の有力な衝撃波研究機関との連携で国際衝撃波共同研究センターを形成し、日本国内ばかりでなく国際的な研究拠点として活動することを目指しています。

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