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文部省 中核的拠点形成プログラム

複雑媒体中の衝撃波現象の解明と学際応用

研究概要

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COEプログラムを推進するため、衝撃波学際研究拠点として以下の課題を中心に、実験、野外計測、数値計算を通じて幅広い研究活動を行っています。

三次元的な衝撃波の挙動と複雑媒体と凝縮媒体中の衝撃波現象

気体・液体・固体などの凝縮媒体中の衝撃波の三次元的な振舞いは、まだよくわかっていません。また、生体のような複雑な組成の媒体や凝縮媒体中の衝撃波の振舞いは、殆ど分かっていません。これは衝撃波の医療応用の基礎課題であるばかりでなくて、衝撃超高圧下で相変化を伴う諸現象の解明の基礎となります。また、三次元の圧縮性の境界層遷移、衝撃波を伴う剥離流れ、渦と衝撃波干渉の解明は、衝撃波研究ばかりでなく流体科学の永続的な研究課題です。


強い衝撃波の発生法の開発と衝撃波計測

強い衝撃波や高速流れを再現性よく、また、安全に発生するには、多くの研究の余地が残されています。また、高精度の弾道飛行装置の開発は日本の宇宙開発と新素材開発に重要な役割を果たします。信頼性の高い、特にレーザー光を利用する計測法の開発とホログラフィー干渉計法の開発は重要な研究課題です。


衝撃波の数値模擬と計算機援用による先端的な画像処理

複雑媒体や、三次元形状の物体周りの衝撃波と流れ、また、化学反応や相変化を伴う衝撃波の数値シュミレーションはまだ完成されたとはいえません。高速化し、変化する計算機と計算技術の向上をふまえながら、数値シュミレーションコードの充実を図るとともに、精密な可視化画像を高速処理するコンピュータ援用技術の開発も衝撃波研究にとって無くてはならない継続的課題です。


本センターで実施したNASDA種子島宇宙開発センター
ロケット打ち上げ時の指令破壊の爆風伝播の模擬

衝撃波類似現象の研究
津波の伝播、水波の伝播、パニック、人や自動車の流れは衝撃波類似現象として知られています。衝撃波現象の解明に役立つ理論や実験技術また数値シミュレーション法をこれらの類似現象の解明に応用し、衝撃波研究が人の暮らしに密接に関係していることを示します。また、研究の成果を様々の応用に結びつけようとしています。 
衝撃波の医療応用
衝撃波の医療応用としては、体外衝撃波結石破砕術が良く知られていますが、近年衝撃波の医療への応用は、癌や偽関節の治療、脳血栓症の血行再建術や遺伝子治療の分野にまでひろがり、”衝撃波治療”と呼ばれる分野を確立しつつあります。本COEプログラムでも臨床応用をめざした研究開発を重要な課題として位置づけています。

人腎ガン細胞に衝撃波を照射したときの破断


東北大で開発した最初の体外衝撃波結石破砕術

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