オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化過程の
電磁センシングによる可視化に関する研究開発

公益財団法人JKA補助事業
研究題目:
オーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化過程の電磁センシングによる可視化に関する研究開発
研究期間:平成30年4月~平成32年3月
研究代表者:内一哲哉
概要:
 高圧水素ガス機器用材料として用いられるオーステナイト系ステンレス鋼の水素脆化のメカニズムはいまだ明らかになっておらず、特に応力および水素環境によってオーステナイト相から変態するマルテンサイト相の水素脆化に対する寄与について統一的な見解が得られていない。
 本研究では、オーステナイト系ステンレス鋼の水素環境中材料試験において、渦電流アレイセンサを適用して試験片中におけるマルテンサイト変態を定量的にその場観察する手法を確立する。このために、渦電流センサをアレイ状に配置したセンサにより、マルテンサイト変態に伴う透磁率変化からマルテンサイト相の分布を可視化するシステムを構築する。さらに、低ひずみ速度引張試験において、開発したシステムを適用し、損傷過程とマルテンサイト変態との関係を明らかにする。

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