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東北大学 流体科学研究所 統合流動科学国際研究教育センターエネルギー動態研究分野 丸田・森井研究室/中村研究室

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研究内容

更新日時:2020/03/30

アンモニア燃焼

エネルギーの製造・貯蔵輸送・利用におけるCO2排出を極限まで減らすために、エネルギーキャリアとしてアンモニアが有望視されています。アンモニアは再生可能エネルギーで製造可能であり、高圧液化ガスとして常温で貯蔵輸送可能であり、改質により利用地における水素利用が可能で、燃焼利用時にCO2を排出しません。将来の大規模システム構築に向けて、様々な要素技術の研究開発が進められています。アンモニア燃焼器を設計開発するために、アンモニア燃焼反応モデルが必要不可欠ですが、アンモニアは炭化水素燃料に比べて反応性が低いため、従来の試験方法ではモデルの検証が困難です。

本研究では、反応性の低い燃料にも適用可能な温度分布制御マイクロフローリアクタと極微量in-situサンプリングによる質量分析を用いて、アンモニア着火過程における化学種濃度を計測し、アンモニア燃焼反応モデルの検証と構築を進めています。また、アンモニアの窒素原子由来のNOx排出をアンモニア自身で脱硝するために、脱硝反応モデルの検証と構築も進めています。これらにより、窒素と水だけが排出される究極の低環境負荷燃焼を実現するための基盤整備を進めています。

開発したモデルはここからダウンロード可能です。(CHEMKIN形式)

参画したプロジェクト:SIP「エネルギーキャリア」JSTさきがけ「エネルギーキャリア」

  マイクロリアクタ内のアンモニア火炎(左)と石英製マイクロサンプリングプローブ付リアクタ(右)の例

関連論文

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    Hisashi Nakamura, Mitsumasa Shindo, Effects of radiation heat loss on laminar premixed ammonia/air flames, Proceedings of The Combustion Institute, Vol. 37, Issue 2: 1741-1748 (2019). doi:10.1016/j.proci.2018.06.138

  • 98.

    Hisashi Nakamura, Susumu Hasegawa, Takuya Tezuka, Kinetic modeling of ammonia/air weak flames in a micro flow reactor with a controlled temperature profile, Combustion and Flame, Vol. 185: 16-27 (2017). doi:10.1016/j.combustflame.2017.06.021

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    Hisashi Nakamura, Susumu Hasegawa, Combustion and ignition characteristics of ammonia/air mixtures in a micro flow reactor with a controlled temperature profile, Proceedings of the Combustion Institute, Vol. 36: 4217-4226 (2017). doi:10.1016/j.proci.2016.06.153

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