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寒川誠二教授に米国電気電子学会(IEEE)フェロー授与


 寒川先生に、米国電気電子学会(IEEE)フェローの称号が授与されました。これは、寒川教授の"for contributions to damage-free plasma processing for nano-device manufacturing”(ナノデバイス製造における損傷フリープラズマプロセスに関する貢献)"という顕著な業績が評価されたものです。

 設立が1884年にまで遡る長い歴史を有するIEEEは、世界160ヶ国から42万5千人を超える会員にて構成される世界でも最大規模の国際的学術団体です。そしてIEEEは毎年、Voting Member の0.1%という、ごく限られた人数のみフェローへの昇格を認定しています。このIEEEフェローとは、しかるべきノミネータ(Nominator)が候補者を本部に推挙し、それを後押しする人たち(5人〜最大8人のRefereeと、オプションとして3人までのEndorser)がそのノミネーションに確証を与え、さらに当該候補者の活躍する分野をカバーする ソサエティの意見も加えた一連の書類について、本部に設けられたフェロー審査委員会のメンバーが厳格な審査を行って昇格を決める、業績表彰・アワードのひとつです。フェロー昇格の審査では、候補者として当該の分野で著名な業績を挙げ、比類のない経験と知見を獲得したという事実が重視されます。 また、その業績が世の中の改革と進歩に役立ったという事実も評価の対象となります。 Nominator や Referee は、候補者が当該の分野で他の誰もがなしえなかった、あるいは考え付かなかった、まったく新しい理論・システム・環境を考案し、その分野に革新的な変化をもたらしたという事実を証明しなければなりません。寒川教授の受賞は30年以上に渡る半導体プラズマプロセスの超低損傷化に向けた研究活動が極めて高く評価されたものです。特に、1992年に提案したパルス時間変調プラズマエッチング技術はサブ22nm以降の半導体デバイスにおけるエッチング装置の50%以上を占めるに至っており、2000年に提案した中性粒子ビーム技術は将来ナノデバイス製造には不可欠なプロセスとされています。 寒川教授の研究は、2008年に応用物理学会フェロー、2009年に米国真空学会(AVS)フェローに選ばれたことに続き国際的に極めて高い評価を受けました。

 なお表彰式は、2018年12月3-5日の期間に米国カルフォルニア州サンフランシスコ市で開催される国際会議IEEE International Electron Device Meeting (IEDM 2018)のAward Ceremony にて行われます。


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