統合流動科学国際研究教育センター

混相流動エネルギー研究分野

  • 教授石本 淳

  • 助教大島 逸平

当研究分野では、動的高解像度画像計測と分散型コンピューテーションの革新的融合研究に基づく先端流体解析手法の開発・体系化を目指すとともに、次世代エネルギーに直結した新しい混相流体工学応用機器の開発・最適設計ならびに創成を目的とした応用研究を推進しています。特に数値解析の手法としては近年その発展が著しいクラスター型の並列計算による分散型コンピューティング手法を積極的に取り入れ、計測結果の分散型取りこみと並列計算の融合研究により高精度の流体機器設計手法を確立することを目標としています。

マルチスケール異分野融合型混相エネルギーシステムの創成

本研究分野では,超並列分散型コンピューティングと先端的光学計測の革新的融合研究に基づくマルチスケール先端混相流体解析手法の開発・体系化を目指している.さらに,高密度水素に代表される環境調和型エネルギーに直結した新しい混相流体システムとそれに伴うリスク科学の創成を目的とした基盤研究を推進している.
特に,サブミクロン・ナノオーダ極低温微細粒子の有する高機能性に着目し,ヘリウムを使用しない新型の一成分ラバルノズル方式によって生成される超音速極低温微細粒子噴霧の活用による環境調和型ナノクリーニング技術の創成,ならびに太陽電池・タッチパネル用ITO 膜(酸化インジウムスズ)のはく離技術に関し,異分野融合型の研究開発を行っている.また,メガソニック洗浄における粒子除去メカニズムの解明のため,メガソニック場中の複数気泡ダイナミクスの大規模数値解析を行っている.
さらには,自然災害リスク科学における混相流体力学的アプローチとして,漂流物・震災がれきが混入した津波ダメージや衝撃力,また,メガフロートを用いた沖合津波の波高軽減効果を評価するFSIスーパーコンピューティング(模擬実験)技術を開発している.
  • 高圧タンクき裂伝ぱを伴う水素漏えい現象に関する流体-構造体連成コンピューティング
  • 極低温ファイン固体粒子噴霧を用いたナノデバイスクリーニング

津波・洪水等による自然災害ダメージ軽減に対する混相流体力学的アプローチ

津波・洪水に代表される自然災害ダメージの軽減化に対し先端混相流体力学的アプローチを実施し,ダメージ予測と最適避難・安全予測に関するス-パーコンピューテイング手法を開発している.
  • 漂流物混入型津波に関するGPU融合型スーパーコンピューティング
  • 橋脚に衝突する洪水流の流体力予測に関するスーパーコンピューティング

メガソニックキャビテーション気泡を用いた不純物除去に関する数値解析

  • 壁面近傍における直線並列状複数気泡の連鎖的な崩壊挙動