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左からVasil'ev教授、羅助手



左から内一講師、Vasil'ev教授(リエゾンオフィスにて)



左からVasil'ev教授、奥山武志君(リエゾンオフィスにて)


左から本河教授、Vera Vasil'evaさん、内一哲哉講師(赤の広場にて)
  

リエゾンオフィス ニュースレター No.3
2002年3月30日

東北大学の研究者4名がモスクワ国立大学を訪問


 2002年3月、東北大学から金属材料研究所の本河光博教授、流体科学研究所の内一哲哉講師、羅雲助手、奥山武志君(大学院生)の4名がモスクワ国立大学を訪問した。この訪問の目的は両大学間の共同研究の推進とリエゾンオフィスの運営をより効果的なものにするという2点であった。本河教授らはロシア側の研究者と会い、今後の共同研究のための新しいテーマについて討論した。


1.流体研 羅雲助手が訪問

 羅雲助手は2月27日から3月10日の日程で滞在し、低温物理学科の研究について調査するとともに、多数のモスクワ国立大学の研究者と面会した。低温物理学科のKulbachinskiy教授とSkipetrov教授からは、今後共同研究の基礎を築くため日本の研究者に渡してほしいとのことでいくつかの研究論文を預かった。
 羅助手はまた、リエゾンオフィスのコンピュータに必要なソフトをインストールし、仙台と日本語でやりとりできるように環境の整備を行った。


2.金研 本河光博教授が訪問

東北大学金属材料研究所の本河光博教授は3月14日から17日の間モスクワに滞在した。本河教授はTrukhin物理学部長と面会し、6月に東北大学の阿部博之学長がモスクワ国立大学を訪問する件について議論した。本河、Trukhin両教授は阿部総長訪問の日程案を検討し、これについて了承した。
 本河教授と低温物理学科長Vasil'ev教授は新規の共同研究を立ち上げた。テーマは「遷移金属合成の物質的特性に関する研究」。本河教授はこのクラスの物質(低温における磁性転換と磁気記憶効果)の特異な物理学的現象を説明するモデルを提供した。
この研究に関する実験データはVasil'ev教授が客員教授として東京大学物性研究所に滞在中に得られたものである。



3.流体研 内一哲哉講師らが訪問

 続いて3月15日から29日にかけて、流体科学研究所高木研究室の内一哲哉講師、大学院生奥山武志君がモスクワを訪問した。この2名は物理学部のShukhaev教授、Kulbachinskiy教授らと面会した。内一講師らはロシア科学アカデミー高温研究所を訪問し、高感度磁気センサーとこれを用いた非破壊検査に関する研究について説明を受けた。また、モスクワ航空技術研究所ではZotov博士と、モスクワ電力工学研究所(工科大学)では、Lunin 博士と面会した。
内一講師と奥山君は低温物理学科にて、遷移金属の作製と、無水ニッケル蟻酸塩の磁化評価のための数理モデルの構築に参加した。
 奥山君はまた、広い温度範囲での固体の熱容量の研究方法を学んだ。Voloshok女史の協力により、巨大磁気抵抗を示す亜マンガン酸塩の研究を行った。この化合物の単結晶サンプルは岩手大学で作成された。
 内一講師と奥山君はロシア滞在中に、ロシア科学アカデミー物理学問題研究所にて行われたVasil'ev教授による低次元磁性に関する学術セミナーにも参加した。
 また、リエゾンオフィスの学内ネットワークに関する環境の整備が内一講師、奥山君により行われた。


 東北大学からの訪問者は、休日には、クレムリン、赤の広場、プーシキン美術館、トレチャコフ美術館、ボリショイサーカス、ボリショイ劇場などモスクワ市内の名所を見学した。また、Vasil'sev教授の案内により、セルギエフ・パッサートなど、美しいたたずまいと手工芸品で有名なモスクワ近郊の街を訪ねた。
 今回の本河教授、内一講師、羅助手、奥山君の訪問により、東北大学とモスクワ国立大学との協調関係はより強固なものとなった。また、このことにより新たな共同研究プロジェクトの計画、発展の基礎が築かれた。

Edited by Vera VASIL'EVA and Naoko EJIMA


本ニュースレターの関連URL
http://www.eng.tohoku.ac.jp/ISRE2000/
http://www.ifs.tohoku.ac.jp/
http://web.bureau.tohoku.ac.jp/international/
http://www.tohoku.ac.jp/index-e.html