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2025.05.26
科学研究費補助金・基盤研究S「無欠陥ナノ周期構造によるフォノン場制御を用いた高移動度半導体素子」最終成果報告会(ジョイントワークショップ)を開催しました。
寒川特任教授が代表を務める科学研究費補助金・基盤研究S「無欠陥ナノ周期構造によるフォノン場制御を用いた高移動度半導体素子」が2020年10月からスタートして2025年3月末日にて無事終了いたしました。そこで、その成果報告会を2025年5月23日に東北大学と国立陽明交通大学のジョイントワークショップという形で東北大学流体科学研究所にて開催いたしました。
本プロジェクトは、2020年および2021年はコロナ禍でもあり実験研究が主たる研究であったため殆ど研究を進めることができませんでした。しかしながら、後半の3年間で巻き返しを行い、私共独自技術であるバイオテンプレート極限加工による無欠陥ナノピラー構造のサイズや間隔および周期性を制御することで、シリコンナノピラー複合材料としてフォノン輸送と電子輸送を独立に制御できることを明らかにしました。その結果、発熱を抑制しながら電子移動度を向上させるという半導体性能における大きなブレークスルーが得られました。更に、無損傷平坦化プロセスの実現でトランジスタ製造プロセスも提案することができました。この画期的な成果は東北大学の無損傷ナノ構造作製技術、宮崎大・産総研・東京大学によるナノ複合材料構造のフォノンおよび電子輸送現象の解析、産総研のナノトランジスタ作製技術といった、多機関の技術と知見を融合した (Ecosystem) によってはじめて実現したもので、学術的・技術的意義の大きいものとなりました。
本研究会では本研究の発端となった「バイオテンプレート技術」の発案者である大阪大学山下一郎教授を基調講演者としてお迎えし、最後に講評もいただきました。
報告会プログラム (PDF)

基盤Sを総括する寒川特任教授(国立陽明交通大学講座教授)。

山下一郎教授による基調講演の様子。
【お問い合わせ先】
東北大学流体科学研究所
グリーンナノテクノロジー研究分野
教授 遠藤 和彦
E-mail: kazuhiko.endo.d6*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
本プロジェクトは、2020年および2021年はコロナ禍でもあり実験研究が主たる研究であったため殆ど研究を進めることができませんでした。しかしながら、後半の3年間で巻き返しを行い、私共独自技術であるバイオテンプレート極限加工による無欠陥ナノピラー構造のサイズや間隔および周期性を制御することで、シリコンナノピラー複合材料としてフォノン輸送と電子輸送を独立に制御できることを明らかにしました。その結果、発熱を抑制しながら電子移動度を向上させるという半導体性能における大きなブレークスルーが得られました。更に、無損傷平坦化プロセスの実現でトランジスタ製造プロセスも提案することができました。この画期的な成果は東北大学の無損傷ナノ構造作製技術、宮崎大・産総研・東京大学によるナノ複合材料構造のフォノンおよび電子輸送現象の解析、産総研のナノトランジスタ作製技術といった、多機関の技術と知見を融合した (Ecosystem) によってはじめて実現したもので、学術的・技術的意義の大きいものとなりました。
本研究会では本研究の発端となった「バイオテンプレート技術」の発案者である大阪大学山下一郎教授を基調講演者としてお迎えし、最後に講評もいただきました。
報告会プログラム (PDF)

基盤Sを総括する寒川特任教授(国立陽明交通大学講座教授)。

山下一郎教授による基調講演の様子。
【お問い合わせ先】
東北大学流体科学研究所
グリーンナノテクノロジー研究分野
教授 遠藤 和彦
E-mail: kazuhiko.endo.d6*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)