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【発表のポイント】
・日常語「わくわく」を、「ポジティブな感情価」「高い覚醒(注1)」「未来への期待」の3要素からなる感情状態として初めて操作的に定義(注2)し、研究分野で共通に用いる基盤を提案しました。
・江戸時代には不安や動揺も表した「わくわく」が、「将来の喜びを待ち望む期待感」へと意味を絞ってきた歴史を踏まえ、その言語的定義を生体計測研究と接続する枠組みを示しました。
・「わくわく」は心拍や脳波など単一の生理指標では捉えきれず、主観・生理・文脈・時間変化を組み合わせた統合的な計測が必要であることを示しました。
【概要】
「明日の遠足にわくわくする」。多くの人が日常的に使うこの言葉は、実は英語の excitement や joy に置き換えきれない、日本語に特徴的な感情概念です。近年、ikigai(生きがい)のように、文化固有の概念を手がかりに人間の感情や幸福を捉え直す研究が国際的に広がる一方、「わくわく」については分野ごとに定義や測り方がばらばらで、統一的な理解が確立していませんでした。
東北大学大学院工学研究科の桂川健人大学院生、大学院情報科学研究科の齋藤玲助教、大学院環境科学研究科の守田結貴大学院生、流体科学研究所の鈴木杏奈准教授らの研究グループは、約9,000件の文献から「わくわく」に関する言語研究と生体計測研究27件を横断的にレビューし、「わくわく」を「①ポジティブな感情価」「②高い覚醒」「③将来への期待」の3要素が結びついた動的な感情状態として操作的に定義しました。あわせて、心拍・皮膚電気反応・脳波などによる従来の計測は覚醒の側面を捉えることには適している一方、中核となる「期待」の変化は単一の生理指標では測りきれないことを明らかにし、主観・生理・文脈・時間変化を統合して捉える必要性を示しました。
「わくわく」は、単なる一時的な快感情ではなく、未来への期待を育てながら人を探索や挑戦へと向かわせる感情状態です。主体的な心の動きは、外からはなかなか見えません。本研究の定義と計測枠組みは、その動きを「わくわく」を手がかりに捉える、いわば「主体性のバロメーター」としての活用に道を開くものです。本成果は2026年8月31日、日本感性工学会「日本感性工学会論文誌」に公開されました。

「わくわく」の意味の歴史的変遷(江戸〜現代)
【用語解説】
注1:覚醒
感情の強さや活性の度合いを表す心理学の用語。感情は「快−不快(感情価)」と「覚醒−沈静」の2つの軸で整理されることが多く、わくわくは「快で覚醒が高い」領域に位置づけられる。
注2:操作的定義
抽象的な概念を、測定・観察できる形で具体的に定めた定義。研究者間で共通の土台として使えるようにするためのもの。
【論文情報】
タイトル:日本語固有概念である「わくわく」の言語的定義と生体計測-未来志向のポジティブ感情を捉える統合的枠組みの提案-
著者:桂川健人、齋藤玲、守田結貴、鈴木杏奈
*責任著者:東北大学大学院工学研究科 大学院生 桂川健人
掲載誌:日本感性工学会論文誌(日本感性工学会)
DOI: 10.5057/jjske.TJSKE-D-26-00009
詳細(研究成果リリース文書)
【関連リンク】
自然構造デザイン研究分野
鈴木研究室
【問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学流体科学研究所
准教授 鈴木 杏奈
電話 022-217-5284
E-mail anna.suzuki*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学流体科学研究所 国際研究戦略室(広報)
電話 022-217-5873
E-mail ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
・日常語「わくわく」を、「ポジティブな感情価」「高い覚醒(注1)」「未来への期待」の3要素からなる感情状態として初めて操作的に定義(注2)し、研究分野で共通に用いる基盤を提案しました。
・江戸時代には不安や動揺も表した「わくわく」が、「将来の喜びを待ち望む期待感」へと意味を絞ってきた歴史を踏まえ、その言語的定義を生体計測研究と接続する枠組みを示しました。
・「わくわく」は心拍や脳波など単一の生理指標では捉えきれず、主観・生理・文脈・時間変化を組み合わせた統合的な計測が必要であることを示しました。
【概要】
「明日の遠足にわくわくする」。多くの人が日常的に使うこの言葉は、実は英語の excitement や joy に置き換えきれない、日本語に特徴的な感情概念です。近年、ikigai(生きがい)のように、文化固有の概念を手がかりに人間の感情や幸福を捉え直す研究が国際的に広がる一方、「わくわく」については分野ごとに定義や測り方がばらばらで、統一的な理解が確立していませんでした。
東北大学大学院工学研究科の桂川健人大学院生、大学院情報科学研究科の齋藤玲助教、大学院環境科学研究科の守田結貴大学院生、流体科学研究所の鈴木杏奈准教授らの研究グループは、約9,000件の文献から「わくわく」に関する言語研究と生体計測研究27件を横断的にレビューし、「わくわく」を「①ポジティブな感情価」「②高い覚醒」「③将来への期待」の3要素が結びついた動的な感情状態として操作的に定義しました。あわせて、心拍・皮膚電気反応・脳波などによる従来の計測は覚醒の側面を捉えることには適している一方、中核となる「期待」の変化は単一の生理指標では測りきれないことを明らかにし、主観・生理・文脈・時間変化を統合して捉える必要性を示しました。
「わくわく」は、単なる一時的な快感情ではなく、未来への期待を育てながら人を探索や挑戦へと向かわせる感情状態です。主体的な心の動きは、外からはなかなか見えません。本研究の定義と計測枠組みは、その動きを「わくわく」を手がかりに捉える、いわば「主体性のバロメーター」としての活用に道を開くものです。本成果は2026年8月31日、日本感性工学会「日本感性工学会論文誌」に公開されました。

「わくわく」の意味の歴史的変遷(江戸〜現代)
【用語解説】
注1:覚醒
感情の強さや活性の度合いを表す心理学の用語。感情は「快−不快(感情価)」と「覚醒−沈静」の2つの軸で整理されることが多く、わくわくは「快で覚醒が高い」領域に位置づけられる。
注2:操作的定義
抽象的な概念を、測定・観察できる形で具体的に定めた定義。研究者間で共通の土台として使えるようにするためのもの。
【論文情報】
タイトル:日本語固有概念である「わくわく」の言語的定義と生体計測-未来志向のポジティブ感情を捉える統合的枠組みの提案-
著者:桂川健人、齋藤玲、守田結貴、鈴木杏奈
*責任著者:東北大学大学院工学研究科 大学院生 桂川健人
掲載誌:日本感性工学会論文誌(日本感性工学会)
DOI: 10.5057/jjske.TJSKE-D-26-00009
詳細(研究成果リリース文書)
【関連リンク】
自然構造デザイン研究分野
鈴木研究室
【問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学流体科学研究所
准教授 鈴木 杏奈
電話 022-217-5284
E-mail anna.suzuki*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学流体科学研究所 国際研究戦略室(広報)
電話 022-217-5873
E-mail ifs-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
